ーアドベントとは、クリスマスまでの準備期間ー
クリスマスの季節がやってきた!
クリスマスマーケットの開催
11月に入ると、大人たちが心躍らせるようになってきます。もちろん、そんな大人たちと一緒に子供たちもワクワク気分です。それは、各地でクリスマスマーケットが開催され始めるからです(各国、そして同じ国内でも開催期間には、多少の違いがあります)。
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さぁ、世界的大イベントの1つであるクリスマスの季節が、スウェーデンにもやってきたのです。どの家庭でも飾りつけが行われるのですから、クリスマスマーケットに必要な品を買いに行こうと思っている人も多いでしょう。でも、それだけではありません。北欧をはじめドイツなどのクリスマスマーケットは、観光地としても十分すぎるほど楽しめる場所なのです。今回は、私が知っているスウェーデンのクリスマスについてお伝えします。
以下、スウエーデンの首都ストックホルムでのクリスマスマーケットの風景をご覧ください。
広場の中に、「屋台」のような出店が並んでいます。
赤い帽子に立派なヒゲと可愛らしい鼻が特徴的な人形。これは「トムテ」と呼ばれる北欧に伝わる妖精です。サンタクロースではありません。
雑貨屋さんを見守るようなクリスマスツリーですね。
日没近くになっても、マーケットは続きます。
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日本でクリスマスといえば、クリスマスツリー点灯式に始まり、12月24日のイブと翌日25日の2日間のみが盛り上がる派手なイベントのようなイメージがあるかもしれません。ところが欧米では、25日までの準備期間の方が大事と言われるくらいなのです。
クリスマスの飾りつけ
12月の上旬から始まります(2024年は、12月1日から24日までがアドベント・シーズンです)。飾りつけで絶対に欠かせないアイテムは、「アドベント・キャンドル」と「アドベント・スター」です。
アドベント・キャンドル
北欧ではクリスマスの4週間前になるとアドベント・キャンドルがどの家の窓辺にも灯されます。このキャンドルは、クリスマスイブ直前の日曜日を基準として、その4週間前から毎週日曜日に1本ずつ点灯されていき、最後の1本はクリスマス当日に灯されるのです。アドベント・キャンドル自体は、アメリカでも広く用いられていますが、窓辺に置くことが北欧の特徴です。日照時間が極端に短く、寒くて暗い時期に、外にいる人々にも光を与えようという考えから行われている習慣です。
👆北欧では、家の窓辺にもアドベント・キャンドルが灯されます。窓辺に置かれている階段状(山型)のキャンドルは、スウェーデンでは一般的な形です。
スウェーデン人は、もともとキャンドルを室内に灯して楽しむという文化を持っています。しかし、厳しい寒さの時期に家族が集まる食卓に置かれたアドベント・キャンドルは、家族団らんにも大きく貢献しているのです。
*そもそも・・・:アドベント(Advent)という言葉は、「到来」を意味するラテン語のAdventusが由来で、「キリストの到来」を表しています。クリスマスを迎える準備期間のことをアドベント(Advent)と呼んでいます。
アドベント・リース(アドベント・クランツ)
これは常緑樹の枝で作られたリースで、4本のキャンドルが取り付けられています。リース自体がアドベント期間中に飾られ、その上に置かれたキャンドルです。食卓・リビングルームそして玄関などにも飾られます。
*ちょっと、トリビア:クリスマスツリーやリースに、常緑樹が用いられる理由
常緑樹は、冬でも枯れずに1年中緑を茂らせる強い生命力が「永遠」を表していると考えられています。そのため、キリストが人々に与える「永遠の命」や「永遠の愛」の象徴として常緑樹が使われるのです。
アドベント・カレンダー:
12月になると、子供部屋にはアドベント・カレンダーが飾られます。1から24までの数字が書かれていますが、それぞれクリスマスに関係のあるデザインが施されています。12月1日から毎朝になると、1日ずつクリスマスに近づいていくことを子供たちも実感できるのです。
👆は1-24までの数字が小さなチョコレートの上に記されています。
そのほかにも、1つずつお菓子が食べられるものや、小さなおもちゃがひとつずつはいっているものなど、楽しい仕掛けのアドベント・カレンダーがあります。
👇スウェーデンでは、アドベント・スターも飾り付けの必須アイテムです。
クリスマスツリーの謎?
クリスマスツリーに飾りつけられている小物は、それぞれ意味があります(私はスウェーデンの友人から教えてもらうまで、まったく知りませんでした)。
クリスマスツリーのてっぺんに飾られている星。これは、「トップスター」と呼ばれています。イエス・キリストの生誕と、その場所を伝えたベツレヘムの星が由来です。
キャンディケイン:キリストの導きを表す杖の形をしたキャンディケインは、羊飼いが羊を導くために使う杖を象徴しています。キリストが人々を導く存在であることを表し、白と赤のストライプはキリストの純潔と流された血を示しています。
クリスマスベル:キリストの生誕を知らせた「喜びのベル」
「アダムとイブが食べた禁断の果実、リンゴ」:旧約聖書の創世記に記されています。
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アドベント・シーズン中のフィーカ(Fika)
スウェーデンのフィーカ(Fika)とは、日本でいう「お茶の時間」・「コーヒー・タイム」です。軽いお菓子(シナモンロールなど)を楽しみながら飲み物を楽しみます。アドベント・シーズン中のフィーカは、飲み物も、一緒に食べるお菓子も、この時期だけの(いわば、クリスマス・バージョン)ものを楽しみます。
👆の写真には、クリスマスまでのフィーカに欠かせない3つ(さらに、ブルーチーズ)が写っています。
1.ジンジャークッキー
2.ルッセカット(Lussekatt)と呼ばれるサフランパンです。逆S字型をしており、上にはレーズンがのせられています。
3.グルッグ (Glogg)といわれるホットワイン(子供用はノンアルコールです)。
ジンジャークッキーは、そのまま食べてもおいしいです。スウエーデンでは、ブルーチーズとドライイチジクをのせて食べるのが人気です。これは、とても美味しく、ヤミツキになります・・・(人によりますけど)。
クリスマスの準備をし、休憩にはジンジャークッキーをつまみながらホットワインを飲む。ときには静かに語りながら、ときにはクリスマスキャロルを一緒に歌いながら、家族との繋がりを確かめることができるのです。
この時期のスウェーデンは、とても寒くて暗い日々が続くため、室内で過ごす時間が長くなります。そのため、人々は、家族と家の中で楽しく過ごす知恵をたくさん持っています。クリスマスまでのアドベント・シーズンは、まさにスウエーデンの知恵が生かさる期間なのかもしれません。
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